M君の日記より抜粋(本人許可の下です)

ちょい印象に残ったシーン

4R目の決勝戦で以下の場面があった

対戦相手のターンから

相手ハンド3
ライフ7
森4
山3
ライフ7
《殺戮角/Slaughterhorn》×2

自分手札1(戦心の歩兵)
ライフ11
森3(タップ状態)
山1(タップ状態)
《ボロスの魔鍵/Boros Keyrune》(タップ状態)
山1(新緑の安息所エンチャント状態)
キヅタ小径の住人(向こう見ずな技術エンチャント状態、タップ状態)

状況としては
こちらの向こう見ずビートに相手がダメージレースで応戦
自身のターンで相手の場にいた冠角獣を天使の布告で除去してターンが相手に渡ったところ

ここで相手は殺戮角2体でアタック、Mのライフが5になる。
相手何もキャストせずターンエンド
Mは自身のターンでドローして緑側の見張りを積もる。

状況はこんな感じになった。

相手ハンド3
ライフ7
森4
山3
ライフ7
殺戮角×2 (タップ状態)

自分手札2(戦心の歩兵、緑側の見張り)
ライフ5
森3
山1
《ボロスの魔鍵/Boros Keyrune》
山1(新緑の安息所エンチャント状態)
キヅタ小径の住人(向こう見ずな技術エンチャント状態)

あなたならどうする?

ちなみにこの時対戦相手から
「私はそれに対処するカードがない」
みたいなチャットがきた(英文なのでさだかではない)

自身が取った行動は
キヅタ小径の住人のみでアタック

戦心の歩兵、緑側の見張りキャスト(ブロッカー2体確保)

結論からいうとこれ死路だったんだよね。
ものの見事に空城の計にひかっかちったーーー
何されたかは後日書きます。

ちなみにこの時対戦相手から
「あれ?私の目からでは死んでるはずなんだけどな・・・」
みたいなチャットがきた(英文なのだが何となくあってる気がする)

この状況だけ切り抜いても仕方ない感はありますが
この時自分が想定した最悪な状況は

《大規模な奇襲/Massive Raid》or《力の噴出/Burst of Strength》でキールーンが処理されてしまう。

メインで攻撃が通ったほうに湧血見たいなシーンだった。

でもこれ、大規模な奇襲を肯定するならどうしようもない状況なんだよね、、、
あったら仕方ないカードを想定して勝ち星を逃してしまった典型なのではないでしょうか?

(以上抜粋)

このシーンが非常に面白いケースだったので取り上げてみたい

まず状況から、盤面は圧倒的不利であった
というか前のターン状況がそれを悪化させている
それは後述するとして現状は相手の手札になにかあれば簡単に負けてしまえる状況なのだが幸運にも相手のハンドには何もなかったため逆に相手を追い詰めている
捨て身のアグレッシブさが功を奏し、まさに勝利を掴まんとする場面だ
ところが彼は最後の最後で状況の好転に戸惑い、一貫性を欠いた行動で敗北した
問題点は2つ
1つめは自分が守りに入っても大丈夫なほど有利になったと勘違いしたこと
2つめは勝つ手段より負けない手段を最後に探したことである

前のターンの彼の行動は無謀な程アグレッシブだった
しかし、それ故に相手のハンドにないものが判ってしまったのだから結果的には功を奏している
前のターン、相手にタフネス3以上を除去出来るカードがないこと、反逆の行動、パワーを+5以上出来る湧血が存在しないことがわかった
これらのカードが存在すればここで使わない理由が何一つ無い
さらにクリーチヤーを展開することさえ叶わなかったということはそもそもクリーチヤーがハンドにないことを意味する
つまり、この時点で勝負はキールーンが本体にダメージを通せるか否かというゲームになってしまったわけだ
この状況でM君が敗北しうるパターンはフォグのみと言っていい状況である、もちろんあればここで使わせないとほぼ負けなので致死分殴る必要性がある
すなわちここでM君が勝つ可能性を追求すれば最も高い確率なのはキールーンを起動してフルパンすること
むしろ状況としてはそれしかないと言っても過言ではない
相手が2体のクリーチヤーでブロック可能な状態なのに殴ってきた時点で自分に次のターンが来ないと感じ取れてないのは疑問と言わざるを得ない
相手はこれがラストターンであると宣告しているのだ

結果的にグルールチャームで殺された、ということではない
これは両者のプレイスキルにおける差が大きかったことを意味している

はじめにこの設問を見て、解答に辿り着くまでにあなたはどのくらいの時間を要しただろうか
私は即座に解答できた(派手な投光もありえるところまで考慮した)のですぐにコメント欄に書き込んだ
私同様即座に解答を導かれた人はここからの説明など必要としないだろう
「何かあるのかい?あったらどっちにしろ負けだから起動して殴るよ」と言うはずだ

対戦相手のチャットも面白い
おそらく相手は自分の行動で、相手に自分の意図が伝わり、その上でフルパンされるのが当然なので
「対処策はないんだ、残念だけど」と伝えてきている
おそらくこの対戦相手はM君より強い
そしてアグレッシブなプレイでこのゲームの勝利を手繰り寄せた相手を「判っているだろう?」と認めたうえで讃えようとしたのだろう
相手は「ま、フルパンしか選択肢ないですしね」と言われながら攻撃されることを期待していたはずだ
辛辣な言い方をすればMくんは相手の期待に応える実力を示さなかったということになる

両者の差は状況が出来上がるターンからも如実にでている
実はMくんは自分で状況を不利にしている
まず
「自身のターンで相手の場にいた冠角獣を天使の布告で除去してターンが相手に渡ったところ 」
ここだ
私ならここでは殴った後に戦心の歩兵をキャストし、キールーンも起動可能で構える
もし2体ブロックされていたら残りに布告を撃つだろうけど

その場合
相手ハンド3
ライフ7
森4
山3
ライフ7
殺戮角×2
冠角獣

自分手札(天使の布告)
ライフ11
森3 (2枚タップ状態)
山1(タップ状態)
《ボロスの魔鍵/Boros Keyrune》
山1(新緑の安息所エンチャント状態)
キヅタ小径の住人(向こう見ずな技術エンチャント状態、タップ状態)
戦心の歩兵

となる
これが正解であろう
実際の場面と比較するとわかるだろうがこの方が特定のカードで死ぬ可能性が極めて低い
加えて相手には正義の矢と強打がちらつくためアタックにもいきづらい
相手に”考える”ことを促しているのだ
おそらくフルパンは選択できない、とすればかなり有利な場面がつくれた可能性があった

設問の場面での丸裸ぶりに比べると雲泥の差であろう
相手が嫌がるプレイングとはこういうことである、自分目線と相手目線のどちらで考えるかということを意識すべきである
次に、相手が最後に2体でアタックしてきたこと
これも面白い、2体のこしてブロックする選択肢を選ぶことも出来た
しかし、それは負けないだけで「勝てる」選択肢ではない、むしろ緩やかだが確実な死が待っている
それならばこっちが何か持っていると思わせて「次ターンの勝利」を捨て身で目指すのは確率的にも正しいし
相手に”考える”ことを求めることも出来る、ここで何事も無く2体アタックしたプレイはミスではなく「賭け」である
しかし、相手が自分と同程度のスキルを持っていると仮定した場合
「あ、でもこうしたら相手はフルパンするしかないよねー、迷いようがないじゃん、やっちゃった」
と気づいてチャットに至ったわけだ
なんかもう相手の思考が手に取るように判って楽しい

非常に味のある深い問題だな、とおもったわけですよ
凄いいい教材だったと思います
もう一回良く考えてみるといいんじゃないかな?

リミテッドのプレイングってすげえ面白いわ

コメント

ちゃ・・・いしはらさん@www
2013年2月22日14:51

この設問だとキールーンアタック+クリーチャー1体プレイが可能だから、ノータイムのキールーンアタックかと。
手札のクリーチャーが両方とも白かったら面白い問題ですよね。

みやぴぃ
2013年2月22日21:47

俺なんかだとノープランで殴ってるんだよね。
下手なやつが考えなしに上手い人と同じ行動になってしまう典型かw
麻雀だとよくあるシチュエーションなんだよね(^^)

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